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国際宇宙ステーションでの生命実験

ISSにおいて行われている生命科学系の実験もいろいろと数を重ねてきました。東京大学浅島誠教授のツメガエルの腎臓細胞の培養はすでに終了し、実験試料も若田さんが持ち帰えりました。現在分析の最中でしょう。
シロイイズナを宇宙で種から育てる実験は、一サイクルおわって、茎や葉がしゅうかくされました。宇宙で成長した個体が実をつけるところまで実験がおこなわれます。11月からは東北大学 東谷篤志教授の線虫という動物を使った実験が始まります。アフリカツメガエルやシロイイズナ、線虫はモデル生物といって、世界中の研究者が研究材料に使っている生物です。ですからこれらの生物を使った実験の成果は世界中の研究者と共有されることになります。

ところで、「きぼう」での実験計画が策定されて、20年がたちました。この間に生命科学は飛躍的な進歩を遂げました。
2003年にはDNAシーケンサーという装置を用いて、アメリカのベンチャー企業が人間の遺伝子の全ゲノムを調べました。それ以降の時代は「ポスト・ゲノム」時代と呼ばれています。DNAシーケンサーも並列化され、DNAマイクロアレイという名前で呼ばれています。この名前で検索すると、分析を請け負ういろんな会社が出てきます。
浅島先生の実験資料は、20年前には無かったDNAマイクロアレイを使って、一つ一つの遺伝子レベルまで、しらみつぶしに調べられます。

また、東谷先生の線虫の実験では2006年にノーベル生理学賞・医学賞を受賞した「RNA干渉」と言うことが研究の柱になるようです。
セントラル・ドグマの時代にはRNAはDNAの情報を写し取ってタンパク質をつくる役割だと考えられていましたが、いろんなRNAが関与してむしろタンパク質の生成をおさえる場合があるそうです。生命には遺伝情報の発現を抑えるメカニズムも組み込まれているらしいのです。

ポストゲノム時代の生命現象を調べる宇宙実験。どういう成果が出てくるのか楽しみです。(S)

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